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来ました。
良かった良かった。
ただ…並行して受けてた試験=こないだカミングアウトした中小企業診断士試験。
あっちはダメでした。無念です。*1
正直、ダメだろうなと思っていたのでショックではないのですが、あんまり長期戦化するのも考えものなので、きちんと敗因分析せんと。
まずは成績開示の請求からだな。どうやるんだっけか。*2
まぁそっちはここでは、一旦おいといて。
FE試験。
午後試験(科目B)について。
普通に「午後試験(科目B)」と書きましたが、情報を総合する限り、これ、今回の制度変更でかなり変わるようである。
…
………
今、改めてIPAのHPで試験要綱とかサンプル問題とか見たんですが…
…かなりというか、全然違いますねこれ。
ダメだこりゃ 笑
受験の感想を書きつつ今後に向けても何かしら有用な情報発信ができればと思っていましたが、これは無理だ。
かといって、今後の新形式についてちゃんとしたことをお話しできるような準備もノウハウもあるわけでなし。
諦めて、感想メイン・ちょろっと最後に新形式に触れる、という形にします。
スミマセン。悪しからず。何卒。
感想です。
まずはスコアレポートをお示しします。
うん、改めて、Pythonひっでー 笑
そして、バランスの欠片もない得点の仕方。
どんな勉強をしたか。
先に結論をぶっちゃけますと:
- 過去問をほんのちょこっと解き
- Pythonの対策本を読む
という2つしかやってないです…。
経緯をご説明すると。
上掲スコアレポート右側に、「必須解答」「選択した」「選択していない」という記載があります。
①情報セキュリティ(問1)と
②データ構造及びアルゴリズム(問6) が必須解答で、
③その他の分野問題(問2~5)から2問
④言語(プログラミング)問題(問7~11)から1問 選択する形式。*3
配点は、①20点、②25点、③15点×2、④25点。*4
必須解答の①②は試験的にも重点科目であり、毎回必ず20点分+25点分出題され、かつ必ず解答しなければならない、という代物。
④の言語(プログラミング)問題も同様に、毎回必ず出ます。一問解答しなければならない。
③だけが違って、8分野の中から4分野が出題され、その出題された4題の中から受験者がさらに2題を選んで解答する、というもの。
…以上踏まえると、70点分を占める情報セキュリティ・データ構造及びアルゴリズム・言語問題を重点的にキッチリ対策しつつ、その他の分野問題も一応、一定程度仕上げておく、というのが王道。
他方、午前試験との関係で言うと、①③は午前試験でもそこそこがっつり対策が要るフィールド。
②(データ構造及びアルゴリズム)は、午前でも一応は出る、という感じ。午後の内容とは質的な差異がある。
④(言語問題)は、午前は出ません。完全に午後プロパー科目。
他方、僕は、午前試験を超える知識はないと言って良い、実務経験なしの畑違い人間。
ゆえに:
- まずは言語問題(25点分、必ず出題される)をちゃんと対策せんといかん、
- その他はまずは、「午前試験の知識でどこまで行けるか」が問題、必ず出るかどうかとかそれが何点分とかはその後の話、
- それを確かめるために、まずは過去問を2年分前後、解いてみますかね、
という戦略になりました。
なので、1と3にまずは着手したわけです。が、結局どっちも半端に終わりました。
3は、1年分どころか、大問を1つか2つ解いただけ。
1は、一応、本を買って読みました。この本です。
ただ、読んだと言ってもナナメ読み程度。演習もほとんどできず、「言ってることは多少は分かる、かも」、というくらいで時間切れ。*5
そういう状態で試験を受けました。
いやもう、前日は菩薩の境地、let it be状態でした。もう今さらあがいても大して変わらんし、あがく時間もないし。
せめてゆっくり寝て試験時間中だけは100%集中しようと思い、睡眠時間だけはたっぷりとりました。
試験会場は、今度は新宿にある某スクール。
午前試験とは全然雰囲気が違いましたね。学生さんとか主婦っぽい方もいらして人数も多く、何とも雑然っ、とした感じ。曜日も時間帯も同じだったんですけどね。
スコアレポート見たときはあまりのアンバランスに思わず笑っちゃいましたけど、まぁ、受かってて良かったですホントに。
*
振り返ってみて思うのは:
(1) 文字通り、「技能を問う」試験だったな。
(2) 問題、面白いんだけどある程度集中しないといかんし1題解くのに時間もかかるんだよな。
(3) 午前試験対策が活きる感じで良かった…。
という感じ。
(1)技能を問う試験。
特に、言語(プログラミング)問題。
本を読んでて、書いてあること一つ一つの意味は、それはまぁ分かります。けど、「それらを複数使って一つの有機的プログラムを作ってみました、そこで問題だが…」、と来られると、今ひとつイメージが湧かない。
まあ言語である以上は当たり前のことではあるけど。教科書を読むだけ読めば練習せんでも英語ペラペラしゃべれます、という人は誰もいないわけで。
机上の知識でも、午前試験みたいな細切れ知識を問われるだけなら、『知識』のままでも行けるかもしれない。
けど、午後試験みたいな長文・事例形式だと、『技能』にまで昇華していないとキツい。
そう。
(2)問題の作り。
事例問題で、大問に小問が複数ぶら下がる形式である。
かくかくしかじかの事業で使うかくかくしかじかのシステムがあるのだが、こういう場合はどういう動きになるはずですか?、とか、ここをこう変えたいんだけど、どうすればいい?、とか。
(過去問ページはココ。 先日書きましたが、過去問が公表されてるのは令和元年秋期分以前です。)
素人衆の僕にとっては
「ああ、あの知識がこうやって使われるわけね!なるほど…」
みたいな感じで面白い!と感じました。感じたんですけどね…
まあ、大問1つ解くのに多少の時間はかかります。
午後試験は150分の試験で、大問5つを選択する形式だから、一応、大問1つ当たり30分を充てることが想定されてはいるわけ。まぁそんなにはかからんけど、10~15分くらいは要る。
これを隙間時間でやる、というのは、ちょっと困難です。
なので、有り体に言って挫折しちゃったわけで。だからこそ思います。
(3)午前試験対策が活きる感じで良かった…。
と。
上にも書きましたけど、本来は点数配分に応じて勉強量に差を付けるべきところなのですが、差を付ける付けない以前に、最低限の量が確保できませんでした。
上記スコアレポート、Python以外はほぼほぼ、「午前試験の知識のままブッ込んだら、こんな感じになりました。」、という代物です。
そうそう。それと分野選択問題。8分野中どの4分野が出るかはわかんないけど、出題された4分野中、点の獲れそうな2分野を選ぶことはできる。
これも助かりましたね。
僕、完全に文系的選択をしましたからね。データベースとシステム戦略 笑
…感想は、こんな感じです。
で。
新形式、すなわち『科目B』ですね。
IPA発表『試験要綱Ver.5.0』p12より引用
IPA発表『試験要綱Ver.5.0』p33-34より引用
ⅰ(5問150分から)20問100分に変わる。
ⅱ 20問は全部解答する。選択問題なし。
ⅲ 出題分野は、『アルゴリズムとプログラミング』分野16問、『情報セキュリティ』分野4問。
前者は、「プログラミング全般に関すること」「プログラムの処理の基本要素に関すること」「データ構造及びアルゴリズムに関すること」「プログラミングの諸分野への適用に関すること」から成る。
ⅳ プログラム言語については、疑似言語を使う。言語問題は廃止される。
サンプル問題はこちらから。僕はほんとにザッとしか見てません。
(1)技能を問う試験としてどうか、という観点だと、間違いなく『午後試験』よりは技能試験としての色彩は濃くなったんじゃないかなぁ、と思う。
『技能』と呼ぶにふさわしく、少なくとも一般的な語義イメージには近い内容が出題されていると思う。(FEの)『技能』試験にシステム戦略を出されても、少なくとも「それって技能なの?」と首を傾げる向きは不可避的に生じるでしょう。そういうのはなくなりますね。
もっとも、言語問題を廃止した点はどうなのか、技能を問うなら言語問題をこそ出題すべきではないか、という疑問は提出できるのかもしれない。
どうなんですかねそこは。疑似言語による出題が、実際のプログラミング言語による出題と比べ、技能試験性をどの程度損なうのか、損なうとして、それは看過し難いほど本質的なものなのかどうか。
また、そもそも現行『午後試験』の出題言語は、選択として適切だったのか。
僕には手に余る問題です。経産省/IPAとしては、そこも検討した上で断を下して舵を切ったんでしょう。たぶん。
(2)問題の作りで言うと、ボリュームとしては明らかに対策しやすくなりましたね。これなら隙間時間でも行けるのかもしれない。
内容の面白さという点では、どうなんでしょうね。作り込まれてる感は薄まった反面、答えやすい、いわば身近でシンプルなプログラムが素材なわけだから、これはこれで興味を持ち得るものとも言える気がする。
(3)試験A対策の流用可能性。これは下がりましたね残念ながら。別個独立の対策をせざるを得ない。
ただまぁ、午前試験対策でそのまま乗り切れること自体がそもそも問題なわけですから、これは積極的に評価すべき変化ではあるのでしょう。たぶん。
「どっちを受けたかったですか?」と問われると答えに窮するな。正直、どっちでもいいかな 笑
一長一短ありますしね。受験生としては淡々と対策するだけですし。
ただ、疑似言語じゃないプログラミング言語をまがりなりにも齧れた、という点は、現行制度で受けて良かった点だと思います。
日常的にコードを書く職業に就くわけじゃない人間にとっては、貴重な足がかりですからね。*6
そういう意味では(あるいは逆に)、言語問題の廃止という変更は、今回の制度改正で想定受験者像にIT『活用』者側も含まれるようになったことと、平仄は合っているわけですがね。
ふぅ。
こんなに長く書くとは思いませんでしたが 笑、FE試験受験の所感は以上です。
*1:どうでもいいですけど、国家資格の合否発表、木曜が多くありません?確か司法試験本試験も予備試験もそうだったような。なんか理由あるんですかね。あるんだろうな多分。発表前には諸々準備しないといけないのと、発表後にも多少は事務手続が発生するバランスを考慮して、ウィークデイを1日残した木曜に発表することにしてる、とかですかね。
*2:…と、この日記を書いてるうちに、何の手続もせんでも送られてきた。あれ、こんなサービスついてたっけ?
*3:すみません、問10と問11は画像サイズ的に途切れちゃってますが、あります。僕は選択してません。
*4:なので、僕の場合、①20×0.45+②25×0.88+③(15+15)×1+④25×0.28=68、という点のとり方をしたことになる。
*5:演習問題が充実してるって理由で選んだのに、ほんともったいない…。。
*6:ちなみに、プログラミング言語のうちPythonが出題されるようになったのは実はつい最近で、FE試験がCBT化され・問題非公表になった令和2年10月試験から追加された(それまではCobolが選択できたが、それと入れ替わった。)。それですぐ言語問題廃止だから、FE試験におけるPython、ほんと一夏の蝉だったなぁ(R2.10、R3春・秋、R4春・秋の5回だけ)。僕は、そういう意味でも、ある種貴重な経験ができたのかもしれない 笑