漆喰のひとかけらを

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【日々の雑感】<mourn>

気付けば3か月ぶりかあ…まぁ、忙しかったしな…。

 


(約4500字)

 

 

 

 

司法修習地について。

 

昨日、サウナに入っていたら、某バラエティ番組で、我が修習地の商店街を舞台にお笑いが繰り広げられていました

本当に懐かしかったです。修習地、自分にとっては、故郷よりも故郷な存在です。

 


司法試験に受かった後、実務に出る前に、我々はちょっと長い間、司法修習と呼ばれる(いわば)見習い期間を経ます。*1
期間・時期・やり方は期によって微妙な変遷があります。ただし、中核は変わりません。各地の裁判所所在地に散らばって受ける、実務を間近に見てのトレーニング(実務修習)です。我々の言う「修習地」というのは、この実務修習を自分が受けた場所のことを言います。
僕(71期)の場合は、司法修習じたいが12月初めから翌年の12月初めまでの1年間で、そのうち1月の頭から9月の終わりまでの9か月が実務修習でした。*2

 

地方会の場合、本庁裁判所・検察庁、そして弁護士の先生方皆様が、我々を歓迎して下さいます。全体としても、お一方お一方としても。
また、同地修習生じたいもそんなに多くはなりません。僕の場合は18人でした。結果、(良くも悪くも)関係は密になります。

 

僕は、こう、恩師なり友人なり、「今の状況が落ち着いたらご挨拶に伺おう、飲みに誘ってみよう」などと思っているうちに機会を逸して交友関係が希薄なりがちなタイプなのですが、結果としてそうなりがちなだけで、会いたい人には本当に会いたいと思っているわけで(誰に対する言い訳ですかね 笑)。
上記番組を見て、その人たちの顔が浮かびました。

 

みんな、どうしてるかなと。どちらかというと、多かれ少なかれ大変な思いしてる可能性の方が高いと思うけど。
別にいいことだとも悪いことだとも思ってはいないが、僕は、一応まだ、バッヂは外さずにやっています。

 

あまりしょい込み過ぎず、気楽にと言うと少し違うが、まあ、多少淡々と、それなりに平和にやっていけたらいいよな、お互いに。*3

 

 

 

 

 

 

 

以下、ここ数ヶ月の間に読んだマンガやら本やら、聴いた音楽のうち一部の記録です。

 

 

マンガから。

 

真希かわいい。最後急展開。

 

ビディかわいい。部長がフィオナに目つけてたの草。

 

この漫画、ホワイダニットの解明にカタルシスがある上、微妙な心理の描写がすごくお上手で、読むたびに何かこう、新鮮な気持ちになるんですよね。*4
でも紅娘こわい。

 

9巻、よもやのオチ…ネットで「こいつ怪しくね?」とか言われてたのは知ってましたが、職業柄と言うのか何というのか、それはないと思ってました。安易なそのオチは寒いぞと。
しかし、予想のナナメ上を来た経緯でしたね。それに、確かに言われてみれば、伏線はいくつか張ってあったんだよな。婚約不履行で訴える云々のくだりはさすがに不自然だし。*5
で、10巻。セリフにいちいち、共感できるところが多かったなぁ…。

乃木坂太郎さんの漫画、いつもこうなんだよな。
話の中盤あたりから怒涛の展開になってきて、いろんな描写がグサグサグサグサ刺さってくるんだよ。

 

 

以上に加えて、中武士竜さんの『十字架のろくにん』を一気買いしました。最新刊の10巻だけ画像貼り付けます。

別マガ(購読してる)に載ってた頃(超初期)おもしれえ!!って思ってたんですが、すーぐマガポケ(購読してない)に移籍しちゃって、以降の展開を追えずにいました。ようやく追いついたぜ。
まさかの第二部的展開ですよ。わくわく。

 

 

次、小説。

 

裏表紙のあらすじ読んで、表題作がなんか伊藤計劃さんっぽいなーって思って、気になって購入しました。
初ハードSF。こういうのか、ハードSFって。
3つの短編(中編)が入ってますが、1編め、これは……いや、やめよう。ネタバレになる。

 

 

淡々とした筆致がいい。
ちなみにマティス展、今、東京都美術館でやってますね。行きたいな。

 

 

新書。

 

前者は流れを付けて説明してくれてるから、それなりに頭に入ってきやすかったな。

 

 

業界変化の予想内容がちゃんと具体的なのが凄いな。
これ、シリーズものなのね。気が向いたら他も読んでみよう。

 

隣の芝は青い、みたいな読後感で終わりがちなこの種のテーマだけど、ちゃんとフィンランドの課題にも随所で言及されてるのが良心的。
しかし、いいなぁフィンランド…パーソナルスペースが広いって話、初めて聞いた。
バス待ちの画像って、例えばこれか。
いいなぁ、この国民性…いいなぁ……距離感が遠いのに、ものすごく親近感がある…。

 

最後、音楽。*6

ちょっと前にご紹介したことがある『Ghost of a smile』、ふと思いついて、カバーの聞き比べをしてみた。

 

EGOISTさんの本家本元だけど*7、僕、最後の最後の、「散歩でもしに行こう」と「君に会いたい」の間のとこが超・絶妙で、すごく好きです。
ここ、それまでずーっと4分以上抑制して歌ってきた感情が、一瞬だけ迸る箇所なんですよね。かといって絶叫するわけではない。
"ah"が2回入るんですが、特に1回め、声が揺れてタガが外れかけるところがすごくいい。で、2回めの、かすれて悲しみに満ちた"ah"が続いて、血を吐くような「君に会いたい…」に繋がる。
歌詞の詠み手の感情が凝縮されているようで、とても、とても好きです。

 

 

 

で、カバー。
いろいろ聞きましたが、本家に近いのは、花鋏さんのバージョンかな。


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染み入るみたいに、声がスッと入ってくる。

 

 

他方、以前ご紹介したLuciaさん&ぱあぷさんverは、なんというか、豪華版というか、sanctified verとでも言うか。*8


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この曲は慟哭と抑制の絶妙なバランスで成り立ってるわけだけど、それを2人の歌声を合わせることで表現してらっしゃるところ、新鮮。

 

 

男性ボーカルによるカバー、というのもいくつかお見掛けした。


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その中で一番イイな、と思ったのは、この↑甲斐田晴さんのバージョン。*9
正直、歌詞的に男性が歌うイメージはなかったのだけれど、この方のカバーは、キーを下げてらっしゃる分、特に前半、囁いてるみたいな静かめのトーンを実現できてて、違和感がない。と同時に、間奏後の後半の感情が入ってる部分との歌い分けが効いてる気がする。

 

 

さて、今回一番「これはいい…」と感じたのは、実はEnglish Coverである。Leirionさんという方が翻訳して、かつ歌っていらっしゃる。


www.youtube.com

ご本人様のブログのうち、掲載箇所は【こちら】。
僕は純国産人間ですが、これがすごく工夫された訳であることは感じ取れるし*10、しかも、ただ訳しただけじゃなくてメロディーに乗せて原曲と同じように歌えるように仕上げられているなんて、凄いな…の一言に尽きる。

 

僕は曲の好き嫌いに歌詞の内容が影響する程度(割合)がかなり高い人間です。歌詞重視派。
で、僕は、この曲をもともと日本語で聞いて好きになったわけですが、当時の感動みたいなものは、何度も繰り返し聞いてるうちに、どうしても、少しずつ薄れてくる。
それが今回、Leirionさんの英語バージョンを聞くことで、この曲の歌詞に初めて接したときの新鮮な気持ちを再体験することができた。これは初めての経験でした。まさか、同じ曲の歌詞で2回、感動できるとは思わなかった。

 

 

 

また、お陰さまで、この曲を通じて、僕の中で、(改めて)故人を弔うこともできた。

 

 

 

この場を借りて、Leirionさんに、お礼を申し上げたいと思う。

 

 

 

 

</mourn>*11

 

 

 

 

 

 

*1:なお、締め括りには、地獄の試験が待っています。

*2:ちなみに、今年(令和5年)から、司法試験の日程が7月中旬に変更になります(僕の時は5月)。で、当然、それに伴って司法修習(今年受かった方々は、77期司法修習生になられます。)の時期もずれ込んで、今後は3月半ば開始になるみたいです(いくつかのサイトでそう書かれてただけでソースが見当たらず、未確認情報ですが。)。とすると4月初旬~中旬に実務修習開始かな。それもまた季節柄、風流ですね。

*3:同期に話しかける口調で書いてしまったが、恩師の先生(弁護修習指導担当)はお元気だろうか。事務所の事務局の皆様はお元気だろうか。気さくに飲みにつれていって下さった、裁判官の皆様や弁護士会の先生方はご健勝だろうか。

*4:ただ、僕、原作小説未読です。読みたさバロメーターが閾値に達したら一気買いしようとか思ってます。

*5:フィクションに業界的自然さをどこまで求めるかの問題はあるけど、乃木坂太郎さん、基本的には、本当によくお調べになってるんだなぁ…と随所で感じる(法廷でのやりあいは変だけど、まぁ、ここはしょうがないよね。)。

*6:Ghost of a smileの話で書き疲れた笑 新たに接した曲の記録はまた今度。

*7:ライブ版じゃないやつでオフィシャルな動画はどうやら見当たらないっぽいので、他の方が上げてるEGOISTさんのボーカル音源貼るのも自粛しておきます。

*8:SingLikeTalkingがシングル『Spirit of Love』をアルバム『Welcome to Another World』に収録する際、アレンジを施してSanctified Versionと名付けた、という少しマニアックな事例がある 笑

*9:ただね、肝心なところで歌詞間違えないでくださいよ!

*10:むしろ、目から鱗でもある。なるほど、「見たことないような顔で」とか「僕の分まで泣かなくていい」とか、そんなふうに訳せるのか…と。

*11:元ネタは、分かる人には分かるでしょう。

【小説】Echo

(追記部分含めると、約1800字)

 

 

浜松の砂浜で大きい鉄球が見つかった

…という不思議なニュースを今日サウナで見て、「ほええ?」となるとともに、『Echo』という短編を思い出した。

 

第二部『Farside』の9/10篇目、全体ラストの一つ手前の短編。

砂浜で波に洗われている不思議な箱が実は巨大知性体エコーで、子どものこんにちはに対してこんにちはって返してくれる、というお話。

 

 

これをついさっき読み返しました。

何かレビュー書けるかなと思って日記をつけてみたけど、ダメだ、いまいち言語化がうまくいかないや。今度気が向いたら追記します。

ただ、アレですね。正にこう、(サウナにせよ何にせよ)ほっと一息ついて、少しだけ日常から距離とったところで読み返すと沁みてくる小品ですね。

『ただ入り組んだだけのこんにちはの挨拶』があって、そして『何かが通じてしまってい』て*1、子どもたちがこんにちはを返す、っていう構図とか。

沁みてきて、ホッとします。

 

 

まぁ、浜松のアレはもちろん散文的な代物で(笑)、僕がサウナで見たテレビによれば、南のほうの漁業関係者の方が使うブイの一種ではないか、とのことでしたが。

 

 

 

*(2/24追記)

再び読み直した。やっぱり良い。特にラストシーン間際、p333-335のワンパッセージがすごくいい。

 

すごくいいんだけど、この短編、というかSelf-Reference ENGINEの短編全部(何なら円城塔さんの小説ぜんぶ…って全部は言い過ぎか、さすがに)、筋を要約して説明するのがめっちゃ難しいんですよね。*2

えーと。

巨大知性体エコーは元人間で、3回(実質4回?)ノーベル賞を受賞したという設定のとんでもない異能者なのだが、他方で、ナイフとフォークで食事をしたい、両手で恋人を抱きしめたい、ピアノを弾きたいと述べる人間らしい側面も同時に描かれている(そして、自身の失った両手を、あっけなく(あっけないように読める感じで)生体融合技術を用いて自作する 笑)。*3

そんな人物が『立方体をした非晶質金属体』、すなわち巨大知性体として『自分をリプレースした』上で沈思黙考みたいな状態に入った、その現在の内面が詩的な形で綴られている短編です。*4

 

人間の言葉では語り得ず、人間の思考では思考し得ない事柄を思考すべく、エコーは、知識欲に基づき、自身を適宜の構造物として再編した。*5

しかし今、自分は今、もう一度、誰かへ伸ばせる両手を作り、自身の内面を喚いてみようと考えているのだ、と。*6

 

好んでそうしたのとはちょっと違うが、少なくとも結果として自閉に近い状態にあって、それに特に不満も覚えなかった人(?)が、自分なりのやり方で、再び外の世界に対し、自身を開き出そうとしている。

そういう感じの心境・思考が、過去を後悔しているようなふうでもなく、淡々と、かすかな抑揚だけが伝わるような形で書かれています。そこが共感するし、沁みるんですよ。沁みるっていうの今日三回目ですけど 笑

我が身振り返って言いますけど、自分の内面に従って生きてる限り、多かれ少なかれ内に閉じざるを得ない部分はあると思うんですよ。敢えてそうしようと自虐的に望むのではないにせよ、なんで自分がこうなったのか、他人に説明しようとしてもできない部分なんて山ほどあるというか、むしろそちらの方が多い。

別にそれはそれで構わない、安心できる人間関係を求めてるわけでもないし、相互理解に夢を見たいわけでもない。

何かに強いられて人とつながるなんて真っ平だ。

ただ自分は、自分がそうしたいから手を伸ばすのだ、例えばピアノを弾くように。*7

 

…ああ、共感できるなぁ。

って、自分で自分が共感できるふうに自分の解釈書いてるんだから、当たり前ですね 笑

 

 

 

*1:p329

*2:円城塔さんと奥様(同じく作家の田辺青蛙さん)がお互いに本を紹介し合い、紹介された本をレビューする、という内容の本(『読書で離婚を考えた』)があるんですが、もしも田辺さんが円城さんの小説をレビューすることになったら、どんな感じで要約して、どんな感じの感想を漏らされるのかすごく興味がある。お互いの著作は読まないことにしていらっしゃるらしいので、実現しないだろうけど。

*3:p324-325

*4:p326-327

*5:p331

*6:p333-334

*7:「もう一度、ピアノを弾くために。」、p335

【資格試験】FE試験その3

(約4500字)

 

 

来ました。


良かった良かった。

 


ただ…並行して受けてた試験=こないだカミングアウトした中小企業診断士試験。
あっちはダメでした。無念です。*1
正直、ダメだろうなと思っていたのでショックではないのですが、あんまり長期戦化するのも考えものなので、きちんと敗因分析せんと。
まずは成績開示の請求からだな。どうやるんだっけか。*2

 

 

まぁそっちはここでは、一旦おいといて。
FE試験。

 

 

午後試験(科目B)について。

普通に「午後試験(科目B)」と書きましたが、情報を総合する限り、これ、今回の制度変更でかなり変わるようである。

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

今、改めてIPAのHPで試験要綱とかサンプル問題とか見たんですが…

 

…かなりというか、全然違いますねこれ。
ダメだこりゃ 笑

 

受験の感想を書きつつ今後に向けても何かしら有用な情報発信ができればと思っていましたが、これは無理だ。
かといって、今後の新形式についてちゃんとしたことをお話しできるような準備もノウハウもあるわけでなし。
諦めて、感想メイン・ちょろっと最後に新形式に触れる、という形にします。
スミマセン。悪しからず。何卒。

 

 

感想です。
まずはスコアレポートをお示しします。

 

うん、改めて、Pythonひっでー 笑
そして、バランスの欠片もない得点の仕方。

 

 

どんな勉強をしたか。

先に結論をぶっちゃけますと:

  • 過去問をほんのちょこっと解き
  • Pythonの対策本を読む

という2つしかやってないです…。

 

 

経緯をご説明すると。
上掲スコアレポート右側に、「必須解答」「選択した」「選択していない」という記載があります。

①情報セキュリティ(問1)
②データ構造及びアルゴリズム(問6) が必須解答で、
③その他の分野問題(問2~5)から2問
④言語(プログラミング)問題(問7~11)から1問 選択する形式。*3

配点は、①20点、②25点、③15点×2、④25点。*4

 

必須解答の①②は試験的にも重点科目であり、毎回必ず20点分+25点分出題され、かつ必ず解答しなければならない、という代物。
の言語(プログラミング)問題も同様に、毎回必ず出ます。一問解答しなければならない。
だけが違って、8分野の中から4分野が出題され、その出題された4題の中から受験者がさらに2題を選んで解答する、というもの。

…以上踏まえると、70点分を占める情報セキュリティ・データ構造及びアルゴリズム・言語問題を重点的にキッチリ対策しつつ、その他の分野問題も一応、一定程度仕上げておく、というのが王道。

 

他方、午前試験との関係で言うと、①③は午前試験でもそこそこがっつり対策が要るフィールド。
②(データ構造及びアルゴリズムは、午前でも一応は出る、という感じ。午後の内容とは質的な差異がある。
④(言語問題)は、午前は出ません。完全に午後プロパー科目。

他方、僕は、午前試験を超える知識はないと言って良い、実務経験なしの畑違い人間。
ゆえに:

  1. まずは言語問題(25点分、必ず出題される)をちゃんと対策せんといかん、
  2. その他はまずは、「午前試験の知識でどこまで行けるか」が問題、必ず出るかどうかとかそれが何点分とかはその後の話、
  3. それを確かめるために、まずは過去問を2年分前後、解いてみますかね、

という戦略になりました。

 

なので、1と3にまずは着手したわけです。が、結局どっちも半端に終わりました。
3は、1年分どころか、大問を1つか2つ解いただけ。
1は、一応、本を買って読みました。この本です。

ただ、読んだと言ってもナナメ読み程度。演習もほとんどできず、「言ってることは多少は分かる、かも」、というくらいで時間切れ。*5
そういう状態で試験を受けました。

 

いやもう、前日は菩薩の境地、let it be状態でした。もう今さらあがいても大して変わらんし、あがく時間もないし。
せめてゆっくり寝て試験時間中だけは100%集中しようと思い、睡眠時間だけはたっぷりとりました。
試験会場は、今度は新宿にある某スクール。
午前試験とは全然雰囲気が違いましたね。学生さんとか主婦っぽい方もいらして人数も多く、何とも雑然っ、とした感じ。曜日も時間帯も同じだったんですけどね。

 

スコアレポート見たときはあまりのアンバランスに思わず笑っちゃいましたけど、まぁ、受かってて良かったですホントに。

 

 

振り返ってみて思うのは:
(1) 文字通り、「技能を問う」試験だったな。
(2) 問題、面白いんだけどある程度集中しないといかんし1題解くのに時間もかかるんだよな。
(3) 午前試験対策が活きる感じで良かった…。

という感じ。

 

(1)技能を問う試験。

特に、言語(プログラミング)問題。
本を読んでて、書いてあること一つ一つの意味は、それはまぁ分かります。けど、「それらを複数使って一つの有機的プログラムを作ってみました、そこで問題だが…」、と来られると、今ひとつイメージが湧かない。
まあ言語である以上は当たり前のことではあるけど。教科書を読むだけ読めば練習せんでも英語ペラペラしゃべれます、という人は誰もいないわけで。
机上の知識でも、午前試験みたいな細切れ知識を問われるだけなら、『知識』のままでも行けるかもしれない。
けど、午後試験みたいな長文・事例形式だと、『技能』にまで昇華していないとキツい。

 

そう。
(2)問題の作り。

事例問題で、大問に小問が複数ぶら下がる形式である。
かくかくしかじかの事業で使うかくかくしかじかのシステムがあるのだが、こういう場合はどういう動きになるはずですか?、とか、ここをこう変えたいんだけど、どうすればいい?、とか。

過去問ページはココ。 先日書きましたが、過去問が公表されてるのは令和元年秋期分以前です。)

素人衆の僕にとっては
「ああ、あの知識がこうやって使われるわけね!なるほど…」
みたいな感じで面白い!と感じました。感じたんですけどね…
まあ、大問1つ解くのに多少の時間はかかります。
午後試験は150分の試験で、大問5つを選択する形式だから、一応、大問1つ当たり30分を充てることが想定されてはいるわけ。まぁそんなにはかからんけど、10~15分くらいは要る。
これを隙間時間でやる、というのは、ちょっと困難です。

 

なので、有り体に言って挫折しちゃったわけで。だからこそ思います。
(3)午前試験対策が活きる感じで良かった…。

と。

上にも書きましたけど、本来は点数配分に応じて勉強量に差を付けるべきところなのですが、差を付ける付けない以前に、最低限の量が確保できませんでした。
上記スコアレポート、Python以外はほぼほぼ、「午前試験の知識のままブッ込んだら、こんな感じになりました。」、という代物です。
そうそう。それと分野選択問題。8分野中どの4分野が出るかはわかんないけど、出題された4分野中、点の獲れそうな2分野を選ぶことはできる。
これも助かりましたね。
僕、完全に文系的選択をしましたからね。データベースとシステム戦略 笑

 

 


…感想は、こんな感じです。
で。

新形式、すなわち『科目B』ですね。

IPA発表『試験要綱Ver.5.0』p12より引用

IPA発表『試験要綱Ver.5.0』p33-34より引用

 

ⅰ(5問150分から)20問100分に変わる。
ⅱ 20問は全部解答する。選択問題なし。
ⅲ 出題分野は、『アルゴリズムとプログラミング』分野16問、『情報セキュリティ』分野4問。
  前者は、「プログラミング全般に関すること」「プログラムの処理の基本要素に関すること」「データ構造及びアルゴリズムに関すること」「プログラミングの諸分野への適用に関すること」から成る。
ⅳ プログラム言語については、疑似言語を使う。言語問題は廃止される。

サンプル問題はこちらから。僕はほんとにザッとしか見てません。

 

(1)技能を問う試験としてどうか、という観点だと、間違いなく『午後試験』よりは技能試験としての色彩は濃くなったんじゃないかなぁ、と思う。
『技能』と呼ぶにふさわしく、少なくとも一般的な語義イメージには近い内容が出題されていると思う。(FEの)『技能』試験にシステム戦略を出されても、少なくとも「それって技能なの?」と首を傾げる向きは不可避的に生じるでしょう。そういうのはなくなりますね。
もっとも、言語問題を廃止した点はどうなのか、技能を問うなら言語問題をこそ出題すべきではないか、という疑問は提出できるのかもしれない。
どうなんですかねそこは。疑似言語による出題が、実際のプログラミング言語による出題と比べ、技能試験性をどの程度損なうのか、損なうとして、それは看過し難いほど本質的なものなのかどうか。
また、そもそも現行『午後試験』の出題言語は、選択として適切だったのか。
僕には手に余る問題です。経産省IPAとしては、そこも検討した上で断を下して舵を切ったんでしょう。たぶん。

 

(2)問題の作りで言うと、ボリュームとしては明らかに対策しやすくなりましたね。これなら隙間時間でも行けるのかもしれない。
内容の面白さという点では、どうなんでしょうね。作り込まれてる感は薄まった反面、答えやすい、いわば身近でシンプルなプログラムが素材なわけだから、これはこれで興味を持ち得るものとも言える気がする。

 

(3)試験A対策の流用可能性。これは下がりましたね残念ながら。別個独立の対策をせざるを得ない。
ただまぁ、午前試験対策でそのまま乗り切れること自体がそもそも問題なわけですから、これは積極的に評価すべき変化ではあるのでしょう。たぶん。


「どっちを受けたかったですか?」と問われると答えに窮するな。正直、どっちでもいいかな 笑
一長一短ありますしね。受験生としては淡々と対策するだけですし。
ただ、疑似言語じゃないプログラミング言語をまがりなりにも齧れた、という点は、現行制度で受けて良かった点だと思います。
日常的にコードを書く職業に就くわけじゃない人間にとっては、貴重な足がかりですからね。*6


そういう意味では(あるいは逆に)、言語問題の廃止という変更は、今回の制度改正で想定受験者像にIT『活用』者側も含まれるようになったことと、平仄は合っているわけですがね。

 

 

 

 

 

ふぅ。
こんなに長く書くとは思いませんでしたが 笑、FE試験受験の所感は以上です。

 

 

 

*1:どうでもいいですけど、国家資格の合否発表、木曜が多くありません?確か司法試験本試験も予備試験もそうだったような。なんか理由あるんですかね。あるんだろうな多分。発表前には諸々準備しないといけないのと、発表後にも多少は事務手続が発生するバランスを考慮して、ウィークデイを1日残した木曜に発表することにしてる、とかですかね。

*2:…と、この日記を書いてるうちに、何の手続もせんでも送られてきた。あれ、こんなサービスついてたっけ?

*3:すみません、問10と問11は画像サイズ的に途切れちゃってますが、あります。僕は選択してません。

*4:なので、僕の場合、①20×0.45+②25×0.88+③(15+15)×1+④25×0.28=68、という点のとり方をしたことになる。

*5:演習問題が充実してるって理由で選んだのに、ほんともったいない…。。

*6:ちなみに、プログラミング言語のうちPythonが出題されるようになったのは実はつい最近で、FE試験がCBT化され・問題非公表になった令和2年10月試験から追加された(それまではCobolが選択できたが、それと入れ替わった。)。それですぐ言語問題廃止だから、FE試験におけるPython、ほんと一夏の蝉だったなぁ(R2.10、R3春・秋、R4春・秋の5回だけ)。僕は、そういう意味でも、ある種貴重な経験ができたのかもしれない 笑

【資格試験】FE試験その2

(約7900字)

 

 

標記試験、合格してました。良かった。

 

 

先日書いたとおり、今は試験がCBT形式です。なおかつ、午前試験(今後は科目A)・午後試験(科目B)ともに多肢選択式=記号を答えるだけですから、実は、試験が終わった30分後くらいには、登録メールアドレスに試験結果レポートみたいなのが送られてくるんですね(僕のは後で載せます。)。*1
ですので、僕も一応、そのタイミングで、合格点超えられたことは分かってました。*2
ただ、この度、IPAのHPに合格者の番号が掲載され、その中に僕のもありましたので、改めて安心した次第です。


IPAのHPのスクショ(2023/1/1撮影*3)切り抜き画像を以下に貼り付けますが、下記の矢印つけてるページあるじゃないですか。そこのリンク先ページに合格者番号が載るわけですけど。

IPAのHP(2023/1/1時点のもの)より引用)

10月実施と11月実施でページが分かれてるじゃないですか。僕は11月実施*4だったんですけど。
12月の20日前後だったかな、SNSで「応用技術者受かってたぜ」みたいな呟きが流れてきて、「おっ、じゃあ基本情報も合格者発表されたかな」と思ってこのページを訪問したんですね。
その時は10月実施の分しかアップされてなかったんですが、それに気づかずに見て、

「あれっ!?ない……俺の番号ないじゃん…え???」

みたいになりました 笑
やっぱ午後試験で設問ごとの足切りがあったのか!?とか考えました。(後記注2参照)

 

 

さて。午前試験(科目A)と午後試験(科目B)ですね。

 

 

午前試験(科目A)

まず、先日書いた(スクショ貼り付けを含む。)ことをまとめておきます。

午前試験・科目Aは知識を問う(午後試験・科目Bは運用能力を問う)試験。四肢択一方式です。
現行試験は、80問・150分。今後(正確には、今年(2023年4月)以降。以下同じ。)は、60問90分。*5
「午前」試験とは言うが、午前中に受けなきゃいけないわけでもないし(CBT会場が空いてる枠なら別にいつでも構わない。)、午後試験より先に受けなきゃいけないわけでもない。

というかんじ。
で、これ以上のことをお話ししようとするとき、実はひとつ、立ち塞がる壁があります。それは…

現在の試験問題は非公開だ、ということ。

 

以下は、僕が受けた令和4年下期の試験案内なのですが。

IPAのHP(2023/1/1時点のもの)より引用)

下の方に行くと、こういう記載があります。

(同上)

…ほう?関係法令等に基づき損害賠償請求等の措置、とな?
著作権法上の保護とな?
…突っ込みどころはいろいろある気がしますが、ひとまずそれは措いておいて。*6
(どうでもいいことだけ突っ込んでおくと、損害賠償されるかどうかは同意しようがしまいが関係なくね?なんだこの同意事項。というか、敢えて同意に法的意味があるかのように錯覚させて威嚇力を増強するやり口、国家資格試験のありようとしてどうかと思う。)

当該試験がCBT化されたのは令和2年秋期(10月)試験からなのですが、それに伴って、問題非公開に移行したらしいんですね。
まぁ、問題冊子を持ち帰れるペーパーとは違いますからね。

 


 

 


…って、おかしくね!?
って、思いません?

以下、ちょっと疑義を呈します。

 

↑で、CBT方式への移行に伴って、と当然のように書きましたけど、いや、そうはならんでしょ。
非公開にする必要があるならペーパーだろうが試験終了時に問題冊子回収すればいいわけですよ。CBT方式になることで、確かに、本試験問題(過去問題)にアクセスしようとする人間にとっては当該アクセスは難しくなるけど、それは、主催者側・出題者側が積極的に問題を不開示にすることには直ちには結び付かないでしょ。
そもそも基本情報技術者試験含め、IT国家試験群は、
「…情報処理サービス業等の育成のための措置を講ずること等によつて、情報処理システムが戦略的に利用され、及び多様なデータが活用される高度な情報化社会の実現を図り、もつて国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与する」
ために実施されるのであり(情報処理の促進に関する法律1条)、IPAにしたところで、
「…情報処理に関して必要な知識及び技能の向上に関する業務を行うことにより、情報処理の高度化を推進することを目的と」
して設置されてるわけですよ(同法40条)。で、「情報処理サービス業等の育成」「報処理に関して必要な知識及び技能の向上」ってのは、試験の実施それ自体で達成されるわけじゃないんですよ。
その試験突破のために受験生が勉強する、っていう試験合格までの過程を通じてこそ、達成されるんですよ。当たり前でしょ?
それを過去問非公開にしてどうすんのさ。妙な恫喝手前の同意文言まで入れてさ。*7

これ、受験前から思ってることなんですが、単に問題を毎回作るのが面倒だ(過去問公開状態だと基本的には毎回作り直さないといけない)から、CBT化に乗っかって非公開にしたってだけなんじゃないですかね?
いや、完全に邪推ではあるんですが、国家資格である以上は一定のクオリティは求められますし、マンパワーは足りんでしょうから、基本情報技術者レベル=基礎レベルの問題まで手が回らん*8、というのは十分あり得ることだと思うんですよね。


…まぁ、それなら分からんでもない、というか分かります。
でもね。
過去問研究を抜きに勉強するって、ニアリーイコール、アウトプットを意識しないお勉強になりかねんと思うんだけど、それ、結局、単なる雑学、趣味と変わらんと思うぞ。
後半部分は人様の受け売りですが。たしか(蝶ネクタイじゃない方の)伊藤真先生。

少なくとも、例えば司法試験で
「以後、過去問は非公開とします。法科大学院の授業をまじめにこなしていれば解けるはずの問題だ、とだけ言っておきます。」
なんてことやったら、すごいこと*9になると思うぞ。


閑話休題
ひとまず非公開化は仕方ないとして、ペーパー時代=令和元年秋期試験以前の分は、こちらのページで見られます。
また、つい最近(2022年12月26日)になりますが、新形式のサンプル問題がこちらのページで公開されました。
ご参考に。

 

 

さて、午前試験(科目A)です。

内容の概要。

どうご説明しましょうかね。
成績表公開した方が早いですかね。


これが上述した、受験後30分後くらいに見られるようになるスコアレポートってやつです。
ご覧のとおり、内容的には3つに分かれてます。ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系。

さあ、IPA発表の資料を参照しましょうか。試験要綱です。*10
ここは今後のやつ(4月以降のやつ)だけでいいかな。めんどくさいし。

IPA発表『試験要綱Ver.5.0』p21より引用)

大分類だけ抜き出しますと…

  • テクノロジ系:基礎理論、コンピュータシステム、技術要素、開発技術
  • マネジメント系:プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査
  • ストラテジ系:システム戦略、経営戦略、企業と法務

という感じ。
すごく大雑把に言って、テクノロジ系が理系っぽく、ストラテジ系が文系っぽくて、マネジメント系がその中間、みたいな感覚は持っていただけると思います。
実際、まぁ、そんな感じです 笑

 

つまりは、理系的コンピュータサイエンスだけ勉強すれば良い、という話では、一応、ない。
「一応」と書いたのは、とはいえテクノロジ系の出題数が一番多いから。約3分の2がテクノロジ系ですね。*11
なので、大雑把な勉強の戦略としては、テクノロジ系にがっぷり取り組みつつ、他2つはやや軽め、という感じが良いんじゃないですかね。
科目Bとの関係もあるし。

 

なんでしょう。先日の記事でも触れましたけど基本情報技術者試験て、『上位者の指導の下に』担当業務*12ができればいいわけですね。つまりは合格者といえど、プロジェクトマネージャーさんとかではなく、その下、入門者であることが想定されている。
そういう方々にまで、試験制度として、プロジェクトマネジメントやら、まして経営戦略やらの学習を強いるというのは、賛否両論あり得るところだと思うんですけど。
僕は好きですね、このスタンス。例え業界入りたての新人だって、視野広く持って、俺らと同じ目線で取り組もうぜ、みたいな感じで。
いや、実際の業界がどうかは知りませんけどね 笑

 

ただ、その分、当然ながら、試験範囲は広くなる。実際、基本情報は「範囲の広さが難敵だ」的なことを言われてるっぽい
…けど。

広い、かなぁ…。

こんなもんでしょ、資格試験なんて。
まぁそりゃ一夜漬けじゃ無理だろうけど。

 

まあそんな主観を言うても始まらんので、多少客観的なことで言うと。

ここから勉強方法チックな話に行きますけど。

僕が午前試験(科目A)対策のために買った本は、これ↓です。

マンガです。
厚さ確認しますと:

こんなもんです。まあ厚いと言えば厚いが大したことはないですし、繰り返しますが、これ、マンガ形式です。

分かりやすいですよ、これ。謳い文句に嘘はないっす。
資格試験の受験者誰しも、多かれ少なかれ日常とは頭を切り替えて学習に臨むわけで、しかもそれが一定期間継続するわけだから、

  • 疲れた脳みそで読んでもきちんと頭に入ってくるのが一番です。
  • 加えて、できれば、最初の一周はガーッと勢い付けていきたい。グダグダやってると、学習終わる頃には最初の方の内容キレイに忘れてる、ってことになりますからね。

よって、最重要視すべきは簡明さであろう…と考えたので、というかそれが僕の資格試験受験に関する(現時点の)持論なので、これを買いました。
まぁ、分かりやすい分多少内容に不足があるかもしれんけど、そのときはそのときでまた買い足せばいいや、と思ってました。
で、結局、これ1冊で行けました。

 

 

先日書いたとおり、僕は、先によそで多少知識を齧った後、基本情報の勉強をしました。
よそ、ってのは、中小企業診断士試験です。「経営情報システム」って科目があります。

 

もし、僕と同じように、診断士の勉強→基本情報、というルートの方がいらしたら、その方へ。


親和性は、間違いなくあります。特にストラテジ系なんて、診断士試験の他科目で学習した知識があれば何もしなくても良いと言って過言ではないと思います。
テクノロジ系+マネジメント系と経営情報システムにしても、かなりの部分はかぶります。とっつきやすくなってることは間違いないです。
じゃあ違いはというと…何とも言語化しづらいのですが、テクノロジ系は、経営情報システムよりも「ちゃんと」分からないとダメ、という感じがあります。

 

無論これは、むしろ僕の経営情報システムの学習の仕方に問題があった可能性もありはしますが、これ、「そうとも言えるし、違うとも言える」、ってやつじゃないかなぁ、と思います。
おそらく、診断士試験の1次中、基幹科目(って言うんでしたっけ?)以外の科目全般の問題だと思うんですが、本来ちゃんと勉強してたらとてもカバーできないものを、無理やり要約して・削ぎ落して・詰め込みまくってるわけじゃないですか。結果、多かれ少なかれ表面的になってるんですよね多分。*13*14
もちろん、『ちゃんと』勉強したければ好きにすればいいし、それが理想であるとも言える。けど、そんなにみんな暇じゃないし、もちろん僕だってそうです。「僕のせいとも言えるし、違うとも言える」ってのは、そういう意味です。

 

話が逸れました。「ちゃんと」分からないとダメって話ですね。
これは、学習内容の深さ的な側面と・幅的な側面の2つがあります。
深さ的な側面ってのは…例えば皆さん、経営情報システムで、CPUの命令実行手順なんてやりましたかね?僕はやりませんでした。機能押さえて、処理指標覚えて、高速化技術の名前と結論だけ覚えて、それで終わりだったんですけど。
基本情報だと、そこはちゃんと押さえる必要があります。CPUの中には命令レジスタとか汎用レジスタとか××とかがあって…というところから学習します。
これは「やんなきゃいけない」って言うより、むしろ「そうだったのか!」的に腑に落ちる感じですけどね。
以上、「特定の項目も、経営情報システムよりは深めにやる」ってのが深さ的な側面です。これに対して幅的な側面ってのは、単純に、経営情報システムではやらなかった項目も勉強する、ってこと。
基数変換とか(まあこれは高校でやりますけど)、浮動小数点形式とか、論理演算とか半加算器・全加算器とか。で、これらをやることでまた、「ああ、コンピュータって、そうやって動いたのね」ってのが、より腑に落ちる。
そういう2つの意味で、経営情報システムより「ちゃんと」やるのが基本情報、って感じですかね。まぁ、両試験の性格上、考えてみれば当たり前といえばそうかもしれない。

 

なので、無勉でブッ込むのは、さすがに無理です 笑
何かテキストを買う必要はあると思います。
でも、どんなテキストでも、ほぼほぼサクサク読めると思います。とっとと通読してさっさと過去問行く感じでいいと思います。
なので、テキストはお好みで良いと思います。キタミ式は分かりやすいです。


他方、(この記事読んでくださってる方に)いらっしゃるのかどうか分かりませんが、試験範囲全般を勉強するのが初めてだ、という方の場合は…どうするのが正解なんでしょうね。
僕個人の意見としては、あんまり上記と変わらんと思います。初めてならば尚更、とにかく一周目をガッと・コンパクトに回す。そのための教材選びを徹底する。で、できるだけ早くアウトプット演習に入る。補完が必要そうなら補助教材を追加投入すればよいが、極力、アウトプット中心という軸は変えない。
なにせこれ、基本情報対策というか、どんな試験でも言えることですからね多分。

 

で、僕自身は上記のとおり、キタミ式→過去問集直行。補助教材の必要性は特に感じませんでした。
過去問集はこれです。

これの、もう一つか二つ、版が古いやつですね。*15*16

で、今見返して確認したところ、結局、解いた過去問は2回分(R1秋期+H31春期)だけでした。ただ、これは結果論。確か受験当時は、もうちょい解いときたかったな…と思ってた記憶。
で、10月7日、銀座の某スクールで受験してきました。


…僕のときは、なんか、いかにもイケイケの企業で働いてる感じの若手っぽい方々(皆さんおともだちっぽい、なお全員ツーブロック 笑)が数人、同じ枠で受験なさいましたね。
「わお。やっぱ情報系の試験は雰囲気が違うわね…」、という感想。


試験の実際の実務は、IPAからプロメトリックってとこに(再)委託されてます。プロメトリックの基本情報技術者試験関連ページは、ここ
今初めてこのページみたんですけど、めっちゃ丁寧に説明されてますねー。
試験当日の流れの解説ページもあります。本当に、こんな感じです。付け加えること何もないや。
解き終わったら退室可能です。僕、かなりゆっくりめに解きましたけど、それでも多少時間余りましたから、もういいやと思って帰りました。
で、電車乗ってる間にいつの間にか、スコアレポートのメールが来てた、という感じです。

 

結果こそOKでしたけど、実は、会場では、それなりに「やべっ…」と思いました。
「知らんけど、たぶんこれじゃね?」って感じで選んでたら、そっちのが多数になっちゃってたんですよね。確信をもって選べた問題数が、6割に届いていない。
なので、スコアレポート見たときは、それなりにホッとしました。

 

そう。まぁ、これもどんな試験でもそうだと思いますが、「知らんがな」って問題は確実に出ると思いますよ。
なぜそう言えるかというと、IPA発表のシラバスがとんでもない代物だからです。
もう具体的に突っ込む気にもならんのでリンク張るだけにしますけど、こんなもん網羅的に学習して臨める奴、いないっすよ絶対。
繰り返しますけど、みんなそんなに暇じゃないんだわ。
まぁ所詮、6割獲れればいい試験ですから、完璧主義はほとほどに。

 

あ、そういえば合格点を申し上げるのを忘れてましたね。6割です。これも今後のやつの要綱だけ載せますね。

IPA発表『試験要綱Ver.5.0』p14より引用)

で、僕の時は各1.25点×80問=100点満点だったんですが、何やら今後は、IRT方式なるものを採用するため、配点とかはないらしい。

(同上)

要するに、いつ試験を受けても=試験内容が違くても公平性が保てるよう、受験生の出来栄えとかに応じて得点調整をするのがIRT方式らしい。その分、マグレで受かるのが難しくなるようですが。
すみません。ほんとはちゃんと調べてご説明できればよいのだけど、ぶっちゃけ、疲れてきました 笑
興味のある方はご自身でお願いします!

 

 

 

 

…ふう。また結構書いてしまった。
午後試験(科目B)については、またまた後日、書かせていただきます。

 

 

 

*1:今見返しましたけど、正確には、「スコアレポートの参照が可能となりましたのでご案内いたします。」ってメールが送られてきて、併記してあるURLにアクセスしてコード+αを入力するとスコアレポートが見られる、って形でした。

*2:ただ、後に書いておりますとおり、午後試験(科目B)の言語問題が悲惨だったんですよね。で、「ホントにこれで受かったのか?足切りとかホントにないのか?なくていいのか?」みたいなよく分からん疑心暗鬼に囚われて、妙に実感が湧きませんでした 笑

*3:ちなみにここの部分、元旦のドトールで気分転換がてら書いてます笑。皆様、明けましておめでとうございます。

*4:10月に午前試験、11月に午後試験を受けましたので、11月実施扱い。

*5:よって、従前は1問あたり150/80=1分52.5秒かけられたのが、今後は90/60=1分30秒しかかけられない。なので、スピーディーさが要求されるようになったんだぜ、的なことを仰る記事、この日記を書く過程でいくつかお見受けしましたけどね…はっきり言いますけど、それは受験を考えてる方をスクール受講に誘導するための煽りっすよ。現行試験を受けた人間の実感として、なんぼゆっくり解いたって、時間が足りないということにはまずなりません。なので多少時間が短縮されたところで、せいぜいが「ちょうどよくなった」ってあたりじゃないですかね多分。

*6:でもこれ、受験生はもちろんだけど、受験業界でご飯食べてる方々は、場合によっては経済的にもダメージ受けるよな。法的問題点(というか、同意したにもかかわらず問題を漏らした場合にどうなるか、あるいはどうならないのか)をまじめに検討する記事、需要あるかしら。

*7:周知を図ること自体はいいと思いますよ。それとは別に、文言の表現の問題ですよ。念のため。

*8:もしも将来的には応用技術者試験もその他も全部CBT化→過去問非公開化を目論んでいるとすれば、正確には、「一番手が回らん基礎レベルから、まずは切っていこう」、という感じでしょうか。

*9:それはそれで見てみたい気もしなくもないが、受験生が被害者すぎるので、全力でやめてほしい。

*10:ん?なんか2022年12月20日付けで更なる新バージョン(5.1)が公表されてますね。でも変更履歴みる限り基本情報技術者には関係なさそうなんで、そっちは無視しますね。

*11:これ、IPAのHPでソースを探したんですが、見つかりませんでした…どっかにあるとは思うんですけどね。ご存じの方いらっしゃったら、よろしければ教えてください。

*12:2023年4月以降は、ITの『活用』も含む。

*13:経営法務だってそうですもん。あの出題、弁護士からしたら、何とも奇妙な感じは否めない。「お、おう。そこっすか?」という感じ。

*14:でもこれは別に悪いことじゃないんですよね。1次では、診断士として必要なジェネラリストとしての側面を問うている、ってだけの話なので。原理原則至上主義的に対症療法を否定するのはドグマティークに過ぎる。

*15:追記:確認したら、令和2年度秋期用でした。

*16:基本情報に興味持って本を買ったのは、実はちょっと前でした。確か2年前くらいだったかな。でも忙しくて完全放置してたのを、この機会に受けてみるか…となったというのが、正確な説明です。

【音楽】シリウスの心臓、アルルの花

(約2200字)

 

 

YouTubeMusicさんが、時々、傘村トータさんの歌をLuciaさんがカバーしたやつを僕に勧めてきます。なぜか原曲じゃなく。
本日、そのコンビ(?)に2曲目の僕的スマッシュヒットを決められたので、記録してみます。音楽関係の記事が続いちゃいますが。

 

 

2曲目から行きます。


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原曲はこちら↓


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ヰ世界情緒さんの原曲、入りではフレーズごとに発声が区切られてて、若干のたどたどしさ・女の子っぽさすら感じるのだが、サビを迎えてから声が伸びる伸びる。
声に迫力が加わって、箇所によっては少し怖さすら感じる。神秘的。こんな声あるんですね…という感じ。
対してLuciaさんの方は、全体的にしっとり。何だろう…神秘的な原曲が『受肉』したとでも言えばいいんだろうか。人間らしく、大人の女性らしい声・歌い方、という感じがします。


絶対的というか、絶望的な距離に隔てられた愛する人を想って歌う曲、というのが僕の印象。
あんまり具象的な言葉にすると艶消しですけど、正直、死別した恋人*1に殉じる気持ちを詩にしたとすら思える(というかそういうふうにしか僕には読めない。*2)。
「あたしもいずれ*3そっちに行くからね、待っててね。」、と。*4

声質は違えど、お二方の抑制された歌い方がかえって抉ってくる。


『抑制』。
そう、この曲、おそらく歌詞の詠み手が一番相手に伝えたいであろう気持ちを、敢えて言葉にせずモールス信号にする、という凄いことをしている曲です。

・・ ・―・・ ―――
・・・― ・ ―・―― ―――
・・―

モールス信号の解読ができるサイト(https://www.benricho.org/symbol/morse.html)なんかもありますので、試してみるのも一興かと。
ご賢察どおりの言葉です。

「明かりになったあなたの心臓は点滅するかしら」
という歌詞がありますが、このモールス信号と星の明滅のイメージが重なって、切実な叫びに脳内変換される。
「星になったあなたの声を、もう一度聞きたい」、と。

ところで、何でシリウスなんでしょうね。
「あなたは全天で一番明るく輝く星」、という趣旨かな。
連星なのも関係するんですかね。
「あたしもそっちにいったら、また隣にいさせてね」、と。

そうだとすると、タイトルの『シリウスの心臓』って、逝ってしまった相手じゃなく、詠み手のほうの心臓って解釈の余地もあるのかな。

 

 

 

 

さて、1曲目。


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原曲はこちら↓


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どうも(Luciaさんのカバーレパートリーがある)傘村さんの曲の中では、僕、暗喩的な歌詞の曲を好むらしい。

 

で、正直、この『アルルの花』に関しては、『シリウスの心臓』以上に何とも難解というか、よく分からない。少なくとも人様に説明できるほどには咀嚼できてない。
詠み手は、
「あたし、手を離してしまった」
「爪を研いで待つ不幸の元へ あなたをひとりでやってしまった」
ことを思い出し、
「あたし、あなたを愛してよかった?」
と自問する。
よって、多分こちらも、もう戻らない「あなた」を想って歌った曲なんだろうとは思う。

…ここで、「アルル」。
Wikipediaページはこちら

アルル(フランス語: Arles、オック語プロヴァンサル方言: Arle)は、南フランスのプロヴァンス地方にあるコミューン。同国内最大面積を持つ。住民の呼称はアルレジャン(Arlésiens)と呼ばれ、フィンセント・ファン・ゴッホの絵画などの題名に用いられている『アルルの女(l'Arlésienne)』はこの女性単数形である。

 

このとおり、地名です。
で、これはもう完全な僕の主観なのですが、僕の中で、アルルと言えばゴッホなんですよね。一連の『ひまわり』作品を描いた場所でもあります。

ゴッホの絵は、彼の生前は評価されませんでした。
それでも絵を描き続けた彼は、30代半ばのあるとき、アルルという南仏の町に魅了され、パリからそこに移り住みます。当時の画家仲間に声を掛け、アルルに画家たちの共同体を作ろうとします。しかし、彼らは来てくれない。ただ一人、ゴーギャンを除いて。
しかも、そのゴーギャンともわずか2か月足らずで不仲に陥ります。
そのような中、ゴッホが自分の耳を自分で切り落とすという事件、俗に言う『耳切り事件』が発生。彼はアルル市立病院に収容されることになります。

絵は売れず、仲間たちは待てども来ず、唯一の賛同者とも仲を違え、いかなる理由からか、自傷行為の奇行に至った。そういう、ゴッホが落ちた内なる地獄と、「爪を研いで待つ不幸」、
そんなものが待っているとは知らず、新天地を夢見て街を飛び出した男、
その新天地、アルルに咲き誇っていたであろうひまわりの花、
この曲を聴いていると、そういうののイメージが重なります。*5
そしてもし仮に、街を飛び出した男に恋人がいたとして*6、彼女は、
"自分の恋人である男を不幸の待つ地へと誘ったアルルの花=ひまわり"
を、どう思って、一人の日々を過ごしたであろうな、と。

 

 

 

 



ふう。

以下蛇足です。


シリウスの心臓に関して。
 死別した恋人を想って歌う曲かもしれない旨上述しました。
 『死別』がテーマの曲って、僕の知る限り、J-Popにはあんまりないのですが、数少ない例外の1つがこちら↓。
 今回はこれもLuciaさんverで行きましょうか*7
 


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 こちらは、詠み手と相手の立場が逆。同じストーリーのアナザーサイド、表裏一体の物語と思って併せて聞くと、味わい深いかもしれない。*8
②アルルの花に関して。
 僕のアルルに関するイメージを固めたのは、↓の中に入ってる『『ひまわり』の黄色い囁き』という短編。
 

 

 短編ではあるが結構なボリュームがある。150ページ超。
 御倉瞬介シリーズは大好きなのだが、肝心の『システィーナ・スカル』をまだ読めていない…。

 

 

 

 

 

*1:「目を閉じるのは泣きたいから 風を読むのは少しでも近くに感じたいから」とか。

*2:織姫彦星みたいな星と星の恋…という線もなくはないのかもしれないが、「明かり『になった』あなた」って言ってますからね。もともと星として生まれた存在なら明かり「になった」とは言わんだろうし、僕としては同解釈には左袒し難い。

*3:あるいは「もうすぐ」だろうか。「少しでも早く」って言ってることを考えると。

*4:「明かりになったあなたへ 宇宙に届くまで待っていて」とか。

*5:繰り返しますが、完全に、僕の主観です。

*6:ゴッホにそういう恋人はいませんでしたので、これは歌詞世界のイメージの話です。念のため。

*7:映像が女性と女性なのは、原曲「が主題歌だった映画に」忠実ですね。僕はあの映画の原作改変には否定的立場ですが。

*8:『天体観測』と『君の知らない物語』みたいな。ああ、『君の知らない物語』。

【音楽】月詠みさん、HACHIさん、湯木慧さん

(約2000字)

 

 

 

今月初めにひどい風邪をひいて、数年ぶりかというくらいえげつない目に遭いました。
いやまぁ数日間寝込んだだけですが、かなりキツかったです。*1

で、体調崩すと、寝込んでる間もさることながら、その後の仕事のリカバリーがまたしんどいですよね。それをこなしてちゃんと日常のリズムを取り戻すのに半月とかかかったりする。
ここ数日で、ようやくそこまで辿り着きました。


今日は、ここ数か月の間に好きになったアーティストさんのことを書いてみることにします。
もう、完全に気分転換・発散。

 

 

 

 

月詠みさん


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今さらながら初めて、ボカロ=VOCALOIDのことをちゃんと知りました。初音ミクさんのお名前はもちろん知っていたのですが、VOCALOIDという一般名詞がここまで普及していたことにつき、お恥ずかしながら認識が欠けていました。
月詠みさんは、そのボーカロイドで楽曲を創作する人、ボカロP(プロデューサー)*2
曲調概ねアップテンポ、早口で歌詞の情報量多めです。


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一つのストーリーに沿った複数の曲を作ってこられたそう。ご本人は「一つの物語として連なる音楽」という言い方をしていらっしゃる。*3
そのファースト・ストーリーの締めくくりが、冒頭の『月が満ちる』というアルバム。
ちょうどこのアルバムがリリースされる直前くらいのタイミングくらいで聴いて、好きになりました。
歌詞のナイーブさと荒々しさが不思議なバランスとってるアーティストさんですね。少し若々しすぎる気もしますが、そこもいい。

 


HACHIさん


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こちらはバーチャルシンガーさん。
この用語には少し混乱があって、①歌うVtuber的な人を指す場合と、②上記のVOCALOID、つまりは音声合成ソフトウェアに対する呼び名である場合とがあるらしい。よく知らんけど。
HACHIさんはもちろん①で、ネット上で見られるキャラがバーチャルだというだけで、歌自体は地声で歌っていらっしゃる方。
何というか、声にすごい奥行きがあって、聴いててホッとしまs。


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これは1stシングルのPiano verなのですが、静かな雰囲気に声が染み入ってくるイメージで、僕は通常verよりこちらの方が好きです。
「間違い?正解?だけど進む」
のところとか、響くなぁ、聴かせるなぁ…という感じ。
2ndにしても、個人的にはAccoustic verが好み。


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声が好きで聴くって、実は初めてかもしれない*4

 


湯木慧さん


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『存在証明』はどこかしらで耳にした記憶はありましたが、今回、この人の・こういう歌詞の曲だ、という認識下で初めて聞きました。
本格感溢れるジ・アーティストさんだな…という印象。
で、『スモーク』を聞いて、YouはShock状態。


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いや、ギャグ抜きに衝撃を受けました。重い。
特設サイトがありますが*5、もうコメントから違うよ。言語化能力が凄すぎてこっちの批評能力が追い付かないよ。

モノが燃えて灰になるまでの間で
生み出される煙のように

自分と他者、
人間と人間、
過去と未来、
理想と現実、
そのどちらでもないという曖昧なモノ、
それらの間で
生み出される煙のような感情を
作品にしました。

 

歌詞も映像もいちいち刺さる。

抽象的な意味での「死と再生」がテーマだと思うが、単に『再生』して終わりじゃない、そこからも葛藤はずっと続いていくし、そもそも再生の土台自体が間違っているかもしれない*6、いつかまた崩して燃やさなきゃいけなくなるかもしれない*7
それでも踏み出すんだ、そこに人が人であることのキツさと強さがあるんだ、という曲だと受け止めた。
改めて、重い。ずっしり重い*8

もちろん、素晴らしい曲だと思う。あらゆる意味で。

 

 

 

 

 


以下番外編。

凛として時雨もTKも、こちらはもともとずっと好き。


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竜巻いて鮮脳以来。相変わらず、345さんの声とベース、ピエールさんの打ち込みが揃った安定感が凄い。


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こちらは逆に、これまでと曲調の方向性が、違いを言語化するのが難しいが、だいぶ違う。まぁMVの雰囲気的に一目瞭然と言えばそうだけど。
で、それだけに最初は今ひとつ、こう、聴き慣れない感じがしてたのだが、だんだん耳に馴染んでくるにつれて一気にハマってくる中毒性がある。

 

 

 

 

 

*1:ちなみに未だにコロナ未体験。

*2:初めは女性だと思っていました。

*3:https://twitter.com/yurryCanon/status/1558068352362647557などご参照。

*4:歌詞至上主義の狭めな聴き方してきたからなぁ、我ながら。

*5:超かっけえ…。

*6:「正しさ、なんて誰にも分からない」

*7:「たとえ、分からなくなる日がきても」

*8:重すぎて、今日現在、特設サイトにある他の曲をまだ聴けていない。

【小説】獣の奏者

(約800字*1

 

 

 

 

 

僕は長いこと北区の田端に住んでいたのですが*2、JR田端駅のアトレ2階にあったTSUTAYA書店で昔、この本が平積みになってたのを覚えてます。
この間、同駅に行ったら、TSUTAYA書店、撤退しててショックでした…*3


何か一区切りつくと長編が読みたくなる性格なのですが笑、今回、ふと意識の底から上がってきたのがコレでした。
一気にバーッと読みました。

 

 

全4巻という前提で読み始めたので、Ⅱ巻の終わりが
「終章 獣の奏者
となっていて「えっ?」と思いました。
あとがきによると、もともと二巻で終わるはずだった*4、というかいったん終えたお話だったんですね。
確かにⅡのラストはすごくきれいに決まっている。

 

…けど、個人的には、これ、エリンとリランの絆って形でミクロに収斂させ過ぎじゃなかろうかと思う。
僕は今の全四巻の終わり方のほうがしっくり来ます。
神王国のあり方、闘蛇と王獣の関係とその後まで書き切られてるし*5、何より、物語冒頭のソヨンの行為の意味諸々がきっちり回収されている。


しかし、Ⅱ巻もⅣ巻もそうですが、最後に怒涛の
「えええええ、そうなるの!!?」
を入れてきますね、作者上橋先生。
もちろん良い意味ですよ…と言いたいところですが、Ⅳ巻の方のはけっこうダメージ喰らっちゃう感じの、ショックな展開でした。

 

 

 

 

 

ところで、たしかほぼ同じ時期に書店に並んでたと記憶してるのだが、貴志祐介さん『新世界より』といろいろ共通点があって面白い。終わり方はある意味対照的だが。
文庫本表紙も、どちらもキレイですよね。




両方とも、そこそこのボリューム感 笑
アニメ化されたところも一緒ですね。

いつか比較するレビューも書いてみたいけど、時間、ないだろうな…。

 

 

 

 

*1:そうそう、このくらいの分量感だよ自分。これくらいなら気楽に更新できる 笑

*2:2003,4あたり~2017

*3:ドラッグストアになってました。

*4:「『獣の奏者』<闘蛇編><王獣編>の結末は、この二巻で完全に閉じています。」(Ⅱ『王獣編』p461)とのこと。

*5:スケールの大きな話がどこに落ちるかまで見極められるのは、ファンタジーの大きな醍醐味じゃないですかね。